カルシウムのサプリメントというのは、どこの薬局でも販売されていますし、通販でも多くのものが出ています。
身長を伸ばすにあたってカルシウムのサプリメントを購入して飲んでいけばいいものなのでしょうか?
カルシウムも効果がある、ないといった意見が分かれ、飲んだ方がいいのかどうかを迷っている方もいるかと思います。
ここでは身長を伸ばすためにカルシウムサプリメントは必要なのかどうかということに関して説明します。
目次
カルシウムを摂れば身長は伸びていくのか?
カルシウムをとると身長を伸びるというようなイメージが昔からあります。
カルシウムを多くとるために牛乳を飲みなさいというような話もありましたし、足りない人はカルシウムサプリメントを購入したりしています。
薬局でも安いものは本当に安く購入できるようになりました。
高いサプリメントと安いサプリメント、何が違うのかということも気になるかもしれません。
まず、カルシウムをとると身長が伸びるのか?成長期であればカルシウムで伸びてくれるのかという点ですが、これは厳密には異なるというところがあります。
カルシウムは人が生きていくのに必要な成分であり、成長期中もたくさん必要なものになりますが、カルシウム自身が身長を伸ばしてくれるというわけではありません。
カルシウムは骨を太くしてくれる、強くしていってくれるのですが、骨を伸ばすという効果があるわけではないのです。
骨が弱くて体が壊れてしまうような骨粗しょう症を防ぐのにカルシウムをとるということは優れている方法になりますが、身長を直接伸ばすのはカルシウムではないのです。
本当に必要なのはたんぱく質
カルシウムは身長を伸ばすわけではないということですが、それでは身長を伸ばすのは何になるのでしょうか?
その答えはたんぱく質です。
たんぱく質は骨を伸ばす効果があり、骨が伸びる=身長が伸びるということで、体が成長していきます。
たんぱく質は肉・魚・大豆類から多くとることができる成分です。
このたんぱく質をどんどんとっていった方が身長に良い影響があるのです。
たくさん食べると身長が伸びるというようなことは、肉や魚などのおかずからたんぱく質を豊富にとって、その効果で身長が伸びるということなのです。
カルシウムサプリメントを単体で飲んだりしたからといって、たんぱく質が体に入っていなければ身長には直接的には関係ないのです。
カルシウムは意味がないという説
カルシウムをとっても身長が直接伸びるわけではないなら意味がないのではないか?
ということで、出てくるのがカルシウムは意味がない説です。
身長を伸ばすのには意味はないかもしれませんが、それと子供の体にとって意味があるかないかは話が別です。
成長期の子供は大人と比べても骨の成長が活発であるということもあり、この時期にカルシウムをとって骨を強くしておくというのは将来に向けての骨粗しょう症予防につながるのです。
骨だけではなく歯もカルシウムが影響してきます。また筋肉の収縮や神経の安定という点においてもカルシウムは大事なものです。
身長を伸ばすわけではないからいらないという話ではなく、日常的な健康と将来の体の予防のためにもカルシウムは必要な要素になるのです。
参考)農林水産省 成長期にカルシウムをたくさんとって骨の貯金をしよう
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html
イライラすることも抑えてくれるの?
カルシウムをとればイライラしなくなる。そんな効果があるのかということもうわさがあったりします。
カルシウムには神経を安定させる作用もあるということで、完全に間違いではないのかもしれません。
でも、イライラする人に対して、もっとカルシウムをとればイライラしなくなるというのは間違いです。
血液中のカルシウムが不足した場合、脳から神経、筋肉へと伝達する働きが十分に行われなくなるということで、イライラが発生するとされています。
ですが、実際には血液中のカルシウムが不足した場合には、自動的に骨のカルシウムが溶け出して一定の濃度に抑えてくれるというはたらきがあります。
骨が溶けてしまうということなので決して良いことではなく、日常的にカルシウムの補給を続けていかなければいけないのですが、カルシウムが切れる=即イライラという話ではありません。
もし本当に血中のカルシウム濃度が不足して、補給もされない状態であればイライラどころではなく、肌がボロボロになったり、けいれんを起こしてしまうそうです。
イライラはストレス解消が重要なのであって、カルシウムと直接的に結びつくものではないということです。
カルシウムの過剰摂取によって起こる問題
カルシウムのサプリメントを摂ろうとするときに気になるのが過剰摂取問題。
カルシウムはいくらでも摂っていいものではなく、とりすぎると、高カルシウム血症、マグネシウム欠乏症というようなものも起こり、腎臓結石、肝臓結石、動脈硬化になるリスクも出てきます。
肝臓がダメージを受けることになると、成長ホルモンが抑制されてしまい、かえって身長が伸びなくなるということもあります。
一方、カルシウムを摂りすぎても、不要な分は排出されてしまうので、大丈夫という話もあります。
どこまでが大丈夫でどこまでが大丈夫でないのか。はっきりしないので困ってしまいますね。
基本的に食べ物によって得られるカルシウムのレベルで摂りすぎの心配をする必要はないでしょう。
カルシウムサプリメントを使う場合は、やろうと思えばいくらでも飲めばしまいますが、必要量以上の量を飲むということをしないようにすれば大丈夫です。たくさん飲んだからその分効果が出るというものではないのです。
カルシウムは既に日本人には足りているという説も
カルシウムは既に日本人は足りていて、無理に摂る必要はないというような説もあります。
カルシウムが不足しているというのは、厚生労働省の摂取基準が高すぎるということで、本当はもう足りているということです。
牛乳業界がもっと飲んでほしいためにカルシウムの基準を必要以上に高くしている。カルシウムをたくさん摂っている国と摂っていない国を比較しても、摂っている国でも骨粗しょう症の問題はたくさん起きている・・・こんな話までありました。
インターネット上には本当にいろいろな話が出回っています。
誰もが自由に主張できるのがインターネットであるため、ちょっとトンデモ主張となっていても公開できてしまいます。
医者の中でも見解が分かれるケースも多々ありますし、ネット上で栄養関連に関する情報を見つけたからといって無条件に信頼してはいけません。
カルシウムが足りているかどうかについては、「現時点ではカルシウムは足りていないという見解が正しい」ということになります。
厚生労働省基準を否定しては、何も正しいものがなくなってしまいます。
身長を伸ばすかどうかは関係ないとしても、人が適切に生きる上でやはりカルシウムは必要なものであり、平均的に日本人はカルシウムが足りていないのです。
カルシウムはサプリメントで摂ってはいけない?
カルシウムをサプリメントで摂ってはいけない。
このような説も出てきています。
これもなぜカルシウムをサプリメントで摂ってはいけないのかを明確に説明できているところはないように思えます。
なんとなく自然の食べ物であれば、人が昔から食べてきたものであれば安全ですが、化学合成されたものは不安があるのでダメだと言っているだけのようにも見えます。
サプリメントだと、摂ろうと思えばいくらでも摂れてしまうので、その点はきちんと容量を守らなければいけません。
後は天然由来成分なのか、合成成分なのかというところもあるのでしょう。
サプリメントの金額はそれぞれかなり違っていて、安いサプリメントの場合は、合成成分で無理やり作り出したものであり長期的に体に良いものなのかどうかがわからないという話もあります。
これも結局のところ体に悪影響があるかはわからないという話であり実際は問題はないかもしれません。ただあまりにも安すぎるというものよりは、ある程度の価格がするサプリメントの方が品質面で安心できる部分はあるかもしれません。成分表を見ても判断できないですし、摂ってすぐに変化が出るものではないので判断が難しいですね。
子供はしっかりとごはんを食べられるように
子供にサプリメントを飲ませていけない、子供は食事から栄養を摂るようにというような話も聞きます。
これは栄養の摂取が問題というよりは子供時代からサプリメントで栄養を摂るクセをつけることは良くないのではということです。
本当は好き嫌いなくいろいろな肉・野菜等を食べて栄養を取り入れなければいけないのを、サプリメントで摂取することで慣れてしまうのはどうかというところがあるかもしれません。
この議論も微妙なところがあります。教育上ということで好き嫌いのない子供を育てることは大切ですが、子供のときにサプリメントを飲んだからダメだという理屈もまたないからです。
ただサプリメントの分量を間違えたり、何かの成分が過剰になって、何かの成分は足りないとうことも起こりやすいかもしれません。サプリメントに頼りすぎるというのは心配もあるものです。
基本的にはサプリメントは補助的に使うということで、日常の食べ物も気を使った方がいいのは言うまでもありません。
吸収率の問題もあります
カルシウムに関しては単独でとっても吸収率が悪いという問題もあります。実際にカルシウムを吸収するにはマグネシウム、ビタミンDも必要となります。
他の成分は足りていて、カルシウムが不足していて、カルシウムのサプリメントを摂るのはいいのですが、他も足りていない場合、カルシウムだけとっても必要分も吸収されないで排出されてしまうということも起こります。
最近のサプリメントでは、単独ではなく、マグネシウム、ビタミンDも一緒に含まれているというものも増えているようです。
不足しているのは本当にカルシウムだけなのか、他の栄養素は大丈夫なのかということも考える必要があるでしょう。
何歳からカルシウムサプリを摂っていいのか
カルシウムサプリは何歳から摂っていいのかということですが、具体的に何歳からというのはありません。
不足しているのであればその不足分を補う分は問題はありません。
※個別のサプリメントにおいては、何かそのサプリメント独自の他の成分が入っていて年齢が関係する可能性もありますので、必ず確認するようにしてください。
カルシウムの必要推奨量は男性の場合3歳から600mg~が必要、女性の場合8~9歳から600mg~が必要になります。
特に12~14歳の間が一番必要になり男性1000mg、女性700mgの量が必要になります。
現代人はカルシウムが足りないとされています。あと1杯の牛乳が必要だとも言われています。
1杯の牛乳というと200mgくらいがカルシウムです。
牛乳を多く飲むのもいいですし、カルシウムサプリメントでこの分を補うというのもいいでしょう。
身長を伸ばすのであればどうするべきか
カルシウムは人にとって必要なものであり、成長期の子供には多くの量が必要ということはわかりました。
ただ直接的に身長を伸ばすものではないということもあります。
身長を直接伸ばすのはたんぱく質になるので、カルシウムに関しても多くとった方がいいですが、「身長を伸ばすために」カルシウムを単独で摂るという必要はないのかもしれません。
カルシウムだけが不足しているのであればカルシウムを補うのがいいですが、そうでないのであれば総合的に栄養を摂れる方法を考えた方がいいでしょう。
サプリメントを試すのであれば総合的なもので
身長を伸ばすことを目的としているのであれば、カルシウムサプリメントではなく、身長を伸ばすサプリメントというものが存在しています。プラステンアップや、ドクターセノビル、カラダアルファ等が有名なものです。
この身長サプリメントはカルシウムだけではなく、たんぱく質やその他の成長ホルモンを促進する栄養素を含めた総合的な栄養が摂れるものになっています。
身長目的であれば、最初から身長を伸ばすためにさまざまな成分が配合され、吸収率も考えて作られているサプリメントを利用する方が合理です。
どの栄養が不足しているとわかっている人は個人で単独のサプリを集めてみるという方法もありますが、普通は何が足りていて何が足りていないのかを見極めることは難しいものです。
それであれば総合的なサプリメントを利用する方が余計な心配もしなくていいですし、効果も見込めるのはないでしょうか。
運動と睡眠も忘れずに
身長を伸ばすためには、骨を伸ばす必要があり、そのためには栄養だけではなく運動と睡眠が必要になります。
カルシウムで骨を太くするというものでも、運動をして、骨に取り入れやすくしなければいけません。ただカルシウムを摂っておけば何もしなくていいというわけではないのです。
身長を伸ばすということも成長ホルモンを促進させるために、適度な運動をして、しっかりと良い睡眠をとらなければいけないのです。
栄養をとるということはとても大事なことですが、それだけとればいいわけではなく、どれだけ健康的な生活を送れているかもポイントになってくるのです。
まとめ
ここではカルシウムのサプリメントと身長の関係について書きました。
カルシウムは人にとって必要な栄養素であることは間違いなく、カルシウムを摂ることは必須になりますが、直接的に身長を伸ばすというものではありません。
身長を伸ばすということを一番の目的にするのあればたんぱく質を含めた総合的な栄養が必要となるため、サプリメントも専門のサプリメントを選んだ方がいいでしょう。
カルシウムを個別に必要とする人もいるでしょうし、各自の栄養バランスに応じて個別の栄養サプリメントを用意するのもいいでしょう。
身長を伸ばしたいのであればカルシウムだけではないということを意識して、専門のサプリメントを選ぶ等を考えるようにしていきましょう。
・身長を伸ばすのであればプラステンアップαのサプリメントもおすすめです。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。